adidas x RAF SIMONS DETROIT RUNNERという靴

デトロイトランナーという靴を買った。

adidas by RAF SIMONS Detroit Runner。

色はパワーレッド。

リリース当時から惹かれていたので、やっと手に入ってうれしい。

タグにはサンプル品ってあって、レアな出物だな~という感じ

 

わたしはスニーカーの造形をみるうえで「素材の組み合わせ」と「意匠の組み合わせ」というのを重視していて、さまざまな質感・カタチが一つの絵を描くようなスニーカーに惹かれる。

シンプルで要素が少ないスニーカーも好きだけど その場合も素材・シルエットは非常に重要な意味をもつ。

 

 

わたしが好きなヤツだと、たとえばトリプルSとか。スニーカーのいろんな要素を金も手間も惜しまずに詰め込み(汚し加工までする)、結果なんか見た目がうるさくて重くて高い靴になった。

造形のスポーツスニーカーらしさからくる”スニーカーとしての機能性のなさ”というデカい矛盾を抱えていて、なかなか似たようなヤツが出てこない理由のひとつなんだろうなと思った。デムナはすごい。

あの何層もあるソールを可圧接着とか絶対ダルいし、加水分解してもレストア不可能でしょ、、、

 

メゾン・マルジェラ・フュージョンは再構築系だけど 再構築の方法まで見えるようにしたスニーカーでとても好き。グルーガンのヌルヌル感とかダクトテープの輝きが、構成方法でありながら質感要素になっていて彩り豊かな靴だと思う。マルジェラって感じ。

 

RSデトロイトランナーの話に戻るけど、この靴は「素材の組み合わせ」と「意匠の組み合わせ」という観点においてとてもオモシロくて、キャンバス地のオーセンなアッパーと肉感的な造形のハイテクソールの組み合わせとか、質感の違う素材の組み合わせとかで、形・素材ともに豊かなマチエールを持つ靴だと思う。

美少女エロフィギュアってこういう感じなのかもしれないね。見てるだけで刺激受ける感じがする。

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ただ、履き心地は端的に言ってクソオブクソ。

つまさきが一切曲がらないから踏み出すときに足の甲に力がかかるんだけど、靴紐を全ホールきつくしめてしまうと力の逃げ場がなくて甲が痛い。アッパーも痛む。靴紐でアッパーの染料も剥げる。

フォクシングテープの浮きとかはこの靴に限って気にしなくていいと思う。つまさき曲がらないもん。

結局、かかとが浮くぐらい緩めに結んで かっぽかっぽ歩くしかない。デトロイトをランするのとか無理だと思う。

あとよく言われることだけど、異様にデカいしサイズの融通も効かない。

RunRepeatには「木靴のようだ」ってあるけど、本当にその通りで 普通のキャンバス地のスニーカーだと思って履くとあまりの硬さ、体重や足の力の逃げなさにびっくりする。

踏み出せない。踏み込めない。

しかも高いからだだくさに扱うわけにはいかない困ったスニーカーです。

トリプルSとか、こういうコンセプチュアルな感じがするスニーカーって実際に履くもんなのか?

RSデトロイトランナーを街で見たことない理由がわかった気がする。。。。